◆火山(volcano) |
地球の内部にある高温マグマが近くの割れ目から地上に吹き出し、つくる山。火山の寿命は非常に長いため、何百年も噴火せず活動をやめたようにみえる火山でも、突然活動を再開することがあります。 |
★火山ガス(volcanic gas) |
マグマの中には圧力の高い深所で、水のほかに二酸化炭素CO2、硫化水素H2S、二酸化硫黄SO2、水素H2などのガスが溶け込んでいる。 |
◆火山活動(volcanic activity) |
火山活動とは「地下のマグマや火山ガスが地表に達し、地上に放出される際に生ずる動的作用」のことで、火山灰の噴出・溶岩の流出・火山帯の形成・火砕物の堆積などほか、噴火現象・噴気作用・火山性地震・火山性地殻変動などが含まれます。 |
◆火砕サージ(surge) |
火山岩の破片(火砕物)を含んだ高温のガスが横なぐりの砂嵐や吹雪のように吹き抜ける現象。火砕物、ガス、熱膨張した大気から成る火砕流に伴って起きることが多く、秒速数十メートル−百数十メートルの熱風が広い範囲に被害を及ぼします。 |
◆火砕流(pyroclastic flow) |
マグマに含まれる高温の岩塊、礫(れき)などが水平、あるいは山腹方向に噴き出す現象。秒速数10メートルから100メートルの高速で山ろくを襲います。土地の起伏を乗り越えやすく、高温で森や家屋を焼き、大きな被害をもたらします。 |
◆火山情報(volcano information) |
気象庁は、1965年から火山情報の発表を行っています。火山情報は観測成果等に基づき火山の状況をお知らせし、防災に役立てるものです。住民などには、地方自治体や報道機関を通じて伝えられます。火山情報の種類は4種類あり、噴火をはじめ火山に異常が見られた場合には、その状況に応じて火山情報を発表しています。 |
■緊急火山情報 生命、身体にかかわる火山活動が発生した場合に随時発表します。
|
◆火山性地震(volcanic earth quakes) |
火山体または火山付近の比較的浅いところを震源とし、マグマや火山ガスが移動または体積が変化したために地殻が破壊されて発生した地震。火山性地震は地下の状態や発生場所、しくみによって様々な波形が観測されます。 |
◆火山性微動(volcanic trememor) |
地下のマグマや熱水などの流体が地殻の割れ目を移動したり、沸騰したりすることなどによって起きる継続的な地表の小さな揺れ。地下岩石の破壊によって発生する地震とは発生の仕組みも規模も異ります。 |
◆火山泥流(mud flow) |
岩石や土砂が水と混合して一体となって、流下する現象です。噴火に伴う融雪、熱水の噴出、火砕流の河川への流入のほか、もろい火山堆積物が豪雨で流されるといった要因で発生します。 |
◆火山灰(volcanic ash) |
爆発的噴火によって空中に放出された火山砕屑物が降下し、落下衝撃・埋積・火災などによる被害を発生します。農作物・森林・建造物などが影響を受けます。 |
◆火山噴火予知連絡会(coordinating committee for prediction of volcanic eruption) |
火山活動に関する情報の交換、調査・研究や業務の連絡など実施し、噴火予知の推進を図ることを目的に、測地学審議会の建議に基づき1974年(昭和49)に発足した。火山に関する観測・調査・研究を行う国立研究機関・大学、学識経験者、関連する行政機関の委員で構成され、事務局は気象庁に置かれています。定期的に各火山の観測資料をもちより、火山活動について検討を行います。 |
◆カルデラ(caldra) |
火山地域にある大きなくぼみを示す地域をいいます。おおむね直径2km以上はカルデラ、同じような地形で小規模なものは火口といってます。カルデラに水が貯留されてできた湖をカルデラ湖といいます。洞爺湖、十和田湖など多数あります。 |
◆活火山(active volcano) |
2003年4月より、「概ね1万年以内に噴火した火山」と「現在噴気活動が活発な火山」と変更し、活火山は従来の86から108に増えました。また、活火山は過去の活動度の高い順にA〜Cの3ランクに分類されます。ちなみに岩手山はランクBの火山です。 |
◆空振(air shock) |
噴火や爆発の際におこる気圧変動により発生する空気震動を観測し、噴火の有無や規模を監視します。 |
★減災の四角錐 |
研究者、行政、報道機関、住民が連携しそれぞれの役割を果たすことにより、地域の安全が守られます。 |
◆降灰(ash fall) |
上空に噴出された火山灰、火山砂、火山礫が降下する現象。 |
★笹枯れ |
地温の上昇により、植物が枯れてしまうこと。 |
◆山体崩壊 |
山体崩壊とは、噴火や地震が引き金となって火山体の一部が崩れ落ちる現象です。また、山体崩壊が発生すると爆風が発生することがあり、大規模かつ広範囲に被害を及ぼします。 |
◆人工地震探査 |
地震波は,地中を伝わる際に、その伝達経路上の状態の影響を受けて変化します。その変化の状態を解析し、地震波の受けた影響を推定することにより、地震波の経路の状態が推定できます。ただし、地震波の媒体として分かるだけなので、本来は地層などの推定は難しいのですが、岩石や地層の地震波の媒体としての性質があらかじめ分かっていれば、地下構造を決定することが出来ます。しかし、地震はこちらの都合(場所・時刻・大きさ等)に合わせては起こりません。そこで、人工的に地震波を発生させ、この伝達状態を観測することにより地下構造を決定する「人工地震探査」が行われます。 |
◆震度(seismic intensity) |
震度とは、ある地点での、地震による揺れの度合いを大きさで分類したものです。日本では、揺れの度合いを10階級(0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7)に分けた「気象庁震度階級」というものが使われています。 |
◆水蒸気爆発(Phreatic explosion) |
マグマによって地下水が熱せられて生じた水蒸気や、マグマから分離した水蒸気が、地下でふたをされたような状態で次第に蓄積され、高温・高圧化して、ついに周囲の岩石を急激に爆破する現象で、噴火の一種。マグマを出す通常の噴火と違い、山体を破壊します。 |
◆地殻変動(crustal alteration) |
地震・活動にともなう地殻変動は、地域的にも時間的にも目立つ急激で顕著な変動です。マグマの活動を反映した地殻変動をモニターすることは火山噴火予知につながります。 |
◆低周波地震(Low-frequency earthquake) |
ふつうの地震に比べて長い周期が目立つ地震。発生原因はよくわかっていませんが、マグマや水などの流体が地下で移動することによって発生すると考えられています。 |
◆土石流(debris flow) |
山腹や川底の土砂が、長雨や集中豪雨などによって一気に下流へ押し流される現象。その流れの速さは、時速20km〜40kmと自動車なみの速度で人家や田畑を押し流してしまいます。 |
◆噴火(volcanic eruption) |
火口から火山灰や溶岩などが激しくほとばしり出る現象。 |
★噴気 |
火口から噴出する蒸気。普通90%以上が水蒸気。噴気は普通は噴火とみなしません。 |
◆噴石(ballistic ejecta)
|
噴火に伴って火口から吹き飛ばされる噴出物で、時には火口から数km程度まで飛散することがあります。落下の衝撃で死傷したり、家屋・車・道路などが被害をうけることもあります。 |
◆マグニチュード (magnitude) |
地震の規模を示す値。1935年にアメリカの地震学者リヒターが考案しました。震源から100km離れた、特定の種類の地震計が記録した最大の針の振れはばの大きさを、マグニチュードとしました。マグニチュードが1増えると、地震のエネルギーは約32倍になります。 |
◆マグマ溜まり(magma chamber) |
火山活動の源となるマグマが貯留されているところで、火山直下の浅所にあると考えられています。 |
◆マグマ(magma) |
地球の表皮である「地かく」と中心である「核」の間に、「マントル」という岩石でできた部分があります。マントルは固体でできていますが、その一部が溶け出したものが、マグマです。そして、マグマが地表へ向かって動いていくときに地震が起こったり、火山が噴火したりします。また、マグマが地表に出て、空気にふれて冷やされ固まると、岩石になります。 |
◆融雪型火山泥流 |
火山が噴火すると火砕流が発生します。火砕流は非常に高温で、この熱によって山に積もった雪を一瞬のうちに融かします。融けた水が山腹の土砂を巻き込んで泥流となったものが融雪型火山泥流です。 |
◆溶岩(lava) |
マグマが地表に噴出したもの。あるいはそれが冷え固まったもの。溶岩の粘性(粘り気)が大きいものは流れ出ないで溶岩ドームを形成する。逆に粘性が小さい場合には溶岩流が生じます。 |
◆溶岩流(lava flow) |
地表で高温の状態にある液体としての溶岩が流動します。 |
◆ライフライン (life line) |
生活・生命を維持するための水道・電気・ガス・通信などのネットワーク-システム。災害などの際、これらの機能の停止は市民生活に大きな支障となります。 |
★GPS |
Global Positioning Systemの略。人工衛星を使って、地球表面の二地点の距離を測る仕組み。カーナビにも使われています。日本語では、全地球測位システムといいます。 |