■ イ−ハト−ブ火山局へ行こう ■

 岩手山の火山活動が活発化して三年近くになります。有珠山や三宅島の噴火に比べて、岩手山は何ともないではないかという声も聞かれます。確かに、人体に感じる地震は昨年の三月以降発生していませんし、噴気がボウボウと立ち上っている大地獄谷〜黒倉山〜姥倉山一帯は、町中からはほとんど見えないのですから、そう思われても当然かも知れません。しかし、山のうごめきは決しておさまったわけではなく、いつ急を告げる事態にならないとも限りません。 噴火による災害をいかに少なくするかは、事前の備えがどこまで進んでいるかにかかっています。そして、その基本は、私たち住民が、火山の仕組みや、岩手山がどのような噴火を繰り返してきたかをよく理解しておくことです。  住民説明会も繰り返し開催されました。しかし、三宅島は約三千九百人、有珠山周辺は約三万人に対し、岩手山周辺六市町村には約三十八万人が住んでいます。火山を正しく理解している方々はまだ少ないのではないでしょうか。

(楽しく火山の知識を)
 国土交通省岩手工事事務所と松尾村は、松尾村寄木に「岩手山火山防災情報ステ−ション:愛称イ−ハト−ブ火山局」を、昨年六月に開所しました。万が一、噴火が起きたときには、現地災害対策本部にも変身できる施設には、火山の仕組みから、岩手山の噴火史、活動の現状、防災対策などが写真やビデオなどでわかりやくし展示され、各所の監視カメラの映像も映し出されています。また、県の「岩手山の火山活動による検討会」が開催された場合には、検討資料がパネル展示され、常に最新の情報が提供されています。松尾・八幡平インタ−から八幡平に向かって車で数分、「松ちゃん市場」の隣です。休日に家族で、またスキ−の帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。楽しく火山の知識が身につきます。月に一度は「岩手山公開講座」も開催されています。三月は二十三日午後二時から四時まで、国土地理院の専門の方が岩手山の観測についてお話をする予定です。研修室もありますので、グル−プでの学習会等企画して戴けば、出前講義もいたします。お声をかけて下さい。(月曜休館、九時から十七時開館、電話0195-78-4881)

6市町村広報 2001年3月掲載より


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