■ ホ−ムペ−ジの情報を利用しよう ■
(薄れてきた火山への関心?)
火山性地震が頻発し始めてから5年目の春が巡ってきました。幸いなことにこれまで噴火も起きず、現在、西側での表面現象は活発なものの、東側は切迫した状況にはありません。昨年、東側ル−トの規制緩和が無事に行なわれたこともあって、もう岩手山での災害の危惧は払拭したいといった願望も感じられます。ニュ−スなどに取り上げられる機会も少なくなってきたように思います。
また、一方で世相は暗く、誘致企業の撤退、牛の病気などなど将来に不安を抱かせる出来事ばかりです。行政、住民それぞれが力を尽すべき緊急の課題が山積です。 そんな背景もあり、二年間にわたり貴重な紙面に共生への提言を綴らせて戴きましたが、とりあえず連載は中断し、七月号、十一月号といった規制緩和の前後など、必要に応じて山の状況をお知らせする形にさせて戴くことになりました。但し、岩手山はこれからも生きている火山であり続けるのですし、何よりも今回の一連の活動もまだ終息してはいないことを忘れてはなりません。
(ホ−ムペ−ジの活用を)
まさにゼロからの立ち上げでしたが、火山防災対策は一定の前進を見ましたし、読者の皆さんの火山についての認識も深まったことと思います。観測デ−タから、活動の様子を理解できる方も多くなったと思います。関係機関も、それぞれの観測デ−タをインタ−ネットを通じてホ−ムペ−ジで提供し始めています。小生の研究室では「岩手山の火山活動と防災対策のペ−ジ」で、現地調査の結果や防災対策の経緯を紹介しています。盛岡地方気象台も火山性地震の回数や震源の図面の掲載を始めました。テレビ岩手、めんこいテレビ、国土交通省岩手工事事務所、岩手大学などの監視カメラによるライブ映像も公開されています。岩手日報社の岩手山関連ニュ−ス、県の防災室の防災対応に関するペ−ジも役立ちます。防災関係者、観光関係者は勿論一般の方々もこれらの情報源を積極的に利用して、山の現状を正しく理解し、火山と共生する意識を着実に深めてほしいと願っています。小生の研究室のホ−ムペ−ジにからも前記関係機関にリンクできますので、ぜひご活用を。
「岩手山の火山活動と防災対策のペ−ジ]アドレス http://mtiwate.cande.iwate-u.ac.jp
6市町村広報 2002年4月掲載より