3.火山活動および防災対策の経緯
(7)雫石町で震度6弱の地震


 火山性地震活動は、98年7月になっても雫石町長山で震度3を観測するなど活発で、範囲も西側の三ツ石山付近まで広がった。7月10日には振幅の大きな火山性微動が観測され、臨時火山情報3号が出された。8月になって、火山性地震の回数は1日平均約37回と減少に転じたが、9月3日16時58分頃、雫石町滝の上温泉の南東約2kmの深さ約9.6km(気象庁発表)を震源とするマグニチュ−ド6.1の地震が発生し、雫石町北部で震度6弱を記録した。この地震は南北方向の逆断層によるもので、岩手山西側で発生している火山性地震とは異なるものである。雫石町篠崎地区には、段差約30cm地震断層(篠崎断層と命名)があらわれた。同地震の余震は急激に減少したが、火山活動が活発な中での地震であり、住民には衝撃的であった。

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