1998年10月に公表された、「岩手山火山防災マップ」は、取り急ぎ被害の予測を行ない、防災対策を緊急に進めるための基礎的な位置付けにあった。県や市町村では、何をなすべきかを検討するガイドラインの策定と平行して、出来るところからの対策を協議してきた。その結果をも包括し、縮尺が2万5千分の1と小さく住居の所在地がわかりやすくした6市町村別の「岩手山火山災害対策図」が2000年4月に作成され、各市町村毎に全世帯に配布された。図には、被害想定の他、避難場所、避難道路、防災行政無線、防災関連施設など火山防災に関するデ−タが包括さており、噴火時にはこの図に基づいて防災対応が進められることになる。